2002年5月15日
2001年9月11日にアメリカで起きた事件をきっかけに、「それぞれの思いを伝えあいませんか」との呼びか けを始めました。 事件以降の世界の動きについての、さまざまな声を寄せていただいたものが、そのまま、冊子「ちいさな声 」 ・「ちいさな声2」になりました。
2月にいったん声の受け付けを閉じましたが、もう一度窓口を開くことにしました。今、ひきつづき世の中の情勢は大きく動いています。 身近な光景から日本全体までが、根元から変わっていこうとしているのかもしれません。そしてそれは世界の状 況とも重なるように思えます。
知らないことやわからないことが多すぎて、こうするべきだ、という自分なりの答えがみつからない。 だから なにも言えない、考えること もストップしたい、そんな思いを持つ時もあります。 大きな流れができてしまって、もう抗えないんじゃないかという気になることもあります。
でも、どうするべきかはわからないけれど、「子どもとの、のんびりほっとする時間を失いたくない」、「子ど もや孫が戦争にまきこれたらどうしよ う」といった気持ち、「みんなの為に我慢するって、どういうことになるの?」というような疑問、「憎しみ 合わずにすむ世界になるといいな」、といった希望などは、それぞれの胸の内にあることでしょう。
ひとりひとりが自分が感じていること、願っていることに気づいたら、それぞれの人の向きが少しずつ変わるか もしれません。
そうすると、どうにもならないかのような流れが止まるかもしれません。 違う方向へ流れはじめるかもしれません。
大きな流れを作り出しているのは、ほかでもない、ひとりひとりの人なのですから。まだ口に出したことのないことや、ほんのひとことでも、今のあなたの内にある思いを、伝えあいませんか。 そこから、次の1歩が始まるかもしれません。
(「ちいさな声」・伊藤美好・井上ひろこ)